学術研究
研究開発の領域で他の先進工業国と歩調を合わせていくことは、オーストリアにとって国家的に重要な課題の一つである。1999年には研究開発費として総額440億シリング(国内総生産の1.63%に相当)が投じられた。
研究は、基礎研究と産業向けの応用・開発研究の二分野に分かれる。基礎研究に従事しているのは、大学、オーストリア学術アカデミー(学士院)、ルードヴィヒ・ボルツマン協会研究所、高等工科学院などの学術機関のほか、公立や私立の研究所である。一方応用・開発研究を担うのは、オーストリアの諸企業のほか、国立や私立の様々な研究機関である。オーストリアは科学技術面での国際協力の重点を、主に欧州連合との提携に置いていて、研究開発のための概括的プログラムや、第三諸国との共同研究、またCOST(欧州科学技術研究協力機構)やEUREKA(欧州先端技術共同体構想)の枠内で推進している。さらにオーストリアは欧州評議会主催の研究活動、ESA(欧州宇宙機関)、CERN(欧州合同素粒子原子核開発機構)、EMBL(欧州分子生物学研究所)、OECD(経済協力開発機構)、UNESCOにも積極的に参加している。
1365年に設立された由緒あるウィーン大学をはじめとして、オーストリアには19の大学があり、1999年学年には、全国で220,972人の学生が授業登録した。
オーストリアはこれまでに14人のノーベル賞受賞者を輩出している。1927年にユリウス・ヴァーグナー=ヤウレック(麻痺性マラリアの治療)、1945年にヴォルフガンク・パウリ(量子論の「パウリ原理」)、1973年にはカール・フォン・フリッシュとコンラート・ローレンツ(動物行動学)、そして1974年にはフリードリヒ・A・フォン・ハイエク(貨幣・景気理論)が受賞した。

